7/12/2014

シンギング・ボウル

滞在89日目。7月12日(土)の午前5時。

昨日,アラモアナとカカアコの間にあるワードウェアハウスにあるチベットの雑貨屋で,singing bowlを購入した。一番小さいヤツ。棒で椀の縁をなぞりながらこねると,ワンワンと,とてもいい音が出る。結局これもただのモノだから,買う意味はあるのかと一週間以上迷ったが,買って良かった。いい音がする。

置いてあった店の棚には,たしかmeditation singing bowlと書いてあった。ネットで検索すると,Tibetan singing bowl meditation などど出てくる。チベット仏教の瞑想用の法具。大きさも様々。一見すると,日本の仏壇にも置いてある,あの,チーンと鳴らす鉢形の鐘に似ている。あれは,正式名称は鈴(りん)というそうだ。たぶん,鈴はもともとこのsinging bowlだったか,あるいは,singing bowlと鈴は同じものからそれぞれ派生したのではないかと思う。でも,日本の鈴のふちをぐるぐるなぞったら怒られそう。いや,もしかしたらお寺などでは,宗派によっては,それこそ大きな鈴のふちをなぞって,ワンワンという音を鳴らすこともあるかもしれない。・・・よく分からないけど。

お店の人に教わったやり方は,左の手の平を広げてそこに椀を載せ,右手に持った木の棒(心棒)で一度叩いて鳴らしてから,椀の縁をその棒でなぞる。そうすると,心地よい倍音が響き,手の平にはその振動が伝わってくる。耳と手で,音を感じる。そういえばちょうど椀の載っている手の平には,労宮という経穴がある。ここからエネルギーが出入りする。手の平とはそういう場所だ。(無論,物理的な何かが出入りするわけではないけれど,そういうイメージを持つのは良いことだ)

椀の回りには,チベット文字というのかしら,たぶん,何かしらの経が書かれてる。心棒でなぞることでその経を唱えていることになるのだろう。それから,椀の中には,これもたぶんだけれど,いわゆる,目と目の間にある「第三の目」の絵が描かれている。

チベット仏教についてはあまり知らなかったけれど,調べていくといろいろと興味深いことが沢山ありそう。

ところで,このワードウェアハウス,あんまり繁盛していないそうだ。このチベットのお店も,12月で畳むらしい。残念である。確かに言われてみれば畳んでる店も多いし,人通りも少ない。歩いている客はほとんどローカルばかりで,観光客はまばらだ。これでは確かに,経営は厳しそう。このチベットのお店の人は,まだ若くて優しげなネパール人青年で,日本の名古屋に縁があって3年ぐらい住んでたそうである。お兄さんと二人で営んでいるこのチベットのお店は,畳んで別のところに行くらしい。二人が食っていけるぐらいは儲かると良いなと願う。幸せでありますように。

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