滞在83日目。7月6日(日)の午前7時40分。
パシフィック・ビーチ・ホテルにある,オーシャナリウム・レストランに行った。ワイキキでは有名な,水族館並みの水槽があるレストラン。ビュッフェ形式。
食べ物は,全体的には美味い。ただ,まぁ,ものすごく高い。普段は絶対に行けないけれど,今回は母と弟家族が来ているので特別だ。
ビュッフェに並ぶメニューは,値段の割にそれほど多くない。コーヒー・紅茶・フルーツポンチジュースはビュッフェの料金に含まれているが,それ以外の飲み物は別料金で,値段も高い。人が多すぎて,賑やかすぎて,落ち着かない。どこかの高校の修学旅行の団体も来ていた。
壁のような大きなガラスの水槽で,人魚に扮した女性のダイバーが,中から手を振っている。人魚がエイと戯れている。水槽の中から男性ダイバーが,"Happy Birthday!"と書いた看板を掲げて,水槽近くの子どもの誕生日を祝っている。この値段はだから,水槽見物代なのだ。
提示された請求書にサービス料(チップ)15%がすでに込みになっているにも関わらず,請求書と一緒に,日本人用に作られたチップに関する案内として,「この料金にはサービス料が含まれていません。アメリカでは通常15%のサービス料を別途払う習慣ですから,払いましょう」というようなことがご丁寧に書かれた,ラミネート版が挟まれていた。
これはおかしいと思い,請求書を持ってきたウェイターにこのことを尋ねると,即座に「あああ,これ,間違いです,すみません」ってなことを言って,バツが悪そうにしてそのラミネート版をそそくさと隠した。
・・・・・・・・・・ううううううううむ。
なんだそれ。それで良いのか。良くないんじゃないのか,これ。このときはこの違和感の本質を明確に認識できなかったけれど,後から考えると,これ,とってもおかしいのである。
人によっては,請求書もよく読まず,疑問があっても尋ねずに,案内にしたがって,そのまま合計30%チップを支払わされるはめになるのではないか。危ない危ない。
つまり,状況を勘案すると,意図的に,つまり「わざと」ラミネート版を請求書にさりげなく挟んでいるとしか考えられないのである。というのも,請求書にサービス料が含まれていることは,店のシステムとして当然自明のことであって,それにも関わらず,わざわざ丁寧にラミネートされて作られた案内版まで用意してそれを請求書に挟む,というのは,やっぱりどう考えてもおかしい。チップという,日本人にはなれない習慣につけ込んだ,サービス料の二重取りなわけだ。たとえ意図的でないとしても,そう取られてもしかたのないやりかたである。
いやはや,請求書の内訳やアメリカでの習慣が分からず,それでいて英語で質問できずに面倒くさがって躊躇する日本人の間違いや狸寝入りを期待する商売。仮にそうだとしたら,とてもせこい。
でも,たぶん,店側としては,まったく問題ないんだろう。そもそも,楽しく短い旅行中の出来事だし,後から気がついたとしてもわざわざ訴えることもしない。訴えるほど高額でもない。旅行中の羽振りの良い全体的出費からしたら少額だ。そして,たとえ後で訴えられても店側が負けることはない。というのも,理屈の上では,チップは,別に15%と決まっているわけではないから,ただ単に30%もチップを払う気前の良い日本人,ということで処理されるだけだから。店の説明が良くないと反論されれば,それは英語や習慣を理解しない日本人が悪い,というだけ。
考えれば考えるほど,これが真実だとしたら(いやたぶん真実なんじゃないかと思うんだけど),なんか,つくづく,せこいなぁ,こういうのって(笑)。カモネギ日本人から搾り取れ!
まぁ,しかし,食べ物は,美味しかったので,良しとする。
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