滞在64日目。6月17日(火)の午前5時40分。
昨日,太極拳の稽古の後,スティーブに,尾てい骨(tailbone)のところの操作の仕方について詳しく聞いた。すると,面白い説明の仕方をしてくれた。
尾てい骨を股(尻)の間に巻き込む(挟み込む)感じなのだ,と。
こうすると,骨盤が立つ。同時に下丹田の辺りが上を向く。腰がごろりと少し縦回転する感じである。そう,まさに,サンチンの時の腰腹の使い方と全く同じなのだ。やはり正解だった。
それで,無礼を承知で,空手ではこうして腰腹を締めるんだけれど,これと同じことかと,実際にサンチンの締めをやってみたところ,そうそれだ,それと同じだ,その腰腹の操作でタイチーを練るのだと教えてくれた。そして,武術の要諦は,結局同じだね,という話になった。
こうして,説明の仕方が違うのが本当に興味深い。スティーブは,尾てい骨を探せ(Find),尾てい骨を感じろ(Feel),と練っている間,盛んに言う。探して感じて,尾てい骨を巻き込むと,腰が立つ。腰が広がる。
たしか,気功だと,腰の後ろにある「命門」という経穴(ツボ)があって,そのツボを開くように,という説明をする。これもたぶん同じことをしようとしている。
ただ,立てようとして,広げようとして,背中の下部(lower back)を丸めすぎてはいけない。腰を丸めてまっすぐにすることではない,とスティーブは言っていた。あくまで尾てい骨を巻き込み,下丹田のある下腹を少し上向きにするのだ,ということだった。丸めすぎては力が伝わらない。腰が反っていても(骨盤が斜めでも),逆に丸くなりすぎていても(骨盤が立ちすぎていても),良くない。
ここがミソだ。この微妙な立て方が,ミソだ。サンチンやナイファンチをするときも,ここがミソだ。
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