6/24/2014

良師

滞在71日目。6月24日(火)の午前5時20分。

昨日のスティーブの太極拳の稽古で,また面白い話が聞けた。

身体への意識として,9割は尾てい骨に,後の1割で手足を動かす。このとき,二本の手と二本の足の4点を同時に意識しながら動く。そういう感じで,やさしく(gently),柔らかく(softly),動く。

スティーブはもう30年来太極拳を稽古しているそうが,20年前に師が言っていたことがようやく分かった,ということがよくある,と言っていた。武術とは,そういう長い道程の旅なのだ。

そうして,飽きずにじっくりとしつこく練り続けている人の話には,説得力がある。ただ,まぁ,どういう師のもとで練るかで,1日練る価値もさることながら,そのまま半年や1年と練る価値はさらにずっと,違ったものになってくる。だから,何でも良いから長く練れば良い,というものでもない。難しい。

良師は三年かけても探せ,とはまさにこのことである。

スティーブのタイチーを見て,彼のタイチーに関する説明を聞くにつれ,彼の師はまさに良師であることが窺い知れる。そして,その元でしつこく30年以上も練り続けてきたスティーブのタイチーは,とても理に適っていて,彼もまた,良師であると感じる。

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